
春先になると飛び始める花粉。
目や鼻のかゆみ、鼻水など症状の度合いは違っても、花粉症に悩む人は大勢います。花粉症の症状を少しでも和らげるために、さまざまな対策を取り入れているのではないでしょうか。
しかし、髪にまで花粉症対策をおこなっていますか?実は、髪がダメージを受けていると、花粉症が悪化するという事実をご存知でしょうか。ここでは、髪のダメージと花粉症の関係性、花粉症対策に効果的なヘアケアについて解説します。
髪のダメージの基準とは?

ダメージを受けている髪と聞くと、どのような状態を思い浮かべるでしょうか。
また、髪がダメージを受けていても枝毛や切れ毛のような目に見える症状がなければ、自分の髪は傷んでいないと捉える方も多いでしょう。
ダメージの基準を明確にするためにも、まずは髪がダメージを受けている状態を理解しておきましょう。
キューティクルが閉じない

髪にツヤを与えたり、外部の刺激から保護したりするキューティクルが開いたままの髪は、キューティクルが傷ついてる状態です。キューティクルは濡れると開き、乾くと閉じる性質があります。
ところが、髪が乾いているのにキューティクルが閉じないのは、キューティクルがダメージを受けて閉じられなくなるからです。
・パサつき
・ツヤがない
ブラシが通りにくい
髪が乾いているのに上記のような症状が見られたら、キューティクルが開いている可能性大です。以下に、キューティクルにダメージを与える主な原因を解説していきます。
キューティクルにダメージを与える主な原因
カラーやパーマの施術
カラーやパーマで使われている薬剤は、キューティクルを開き内部に薬剤を浸透させる仕組みです。薬剤の力でキューティクルを開き、閉じるということを何度も繰り返すとキューティクルがダメージを受けて、閉じる働きが弱まるのです。
乾燥
空気の乾燥により肌や髪も水分が減少し、脂分と水分のバランスが崩れます。すると、肌や髪が持っているバリア機能が低下してしまい、外部刺激を受けやすくなるのです。外部刺激によって、キューティクルのダメージが深刻化します。
シャンプー
洗浄力の強いシャンプーを使っていると、髪の乾燥につながります。汚れ落ちが強いシャンプーを使うと、汚れだけでなく髪が必要としているうるおいまで洗い流してしまうからです。
花粉が付着しやすいから!花粉症と髪のダメージの関係

花粉を吸い込むことでくしゃみやかゆみの症状が出るのが花粉症です。そのため、身体や衣類に花粉が付いたままだと、症状が出ます。
髪が傷んでいると花粉症が悪化しやすいのは、髪に花粉が付着しやすくなるからです。
髪に花粉が付着
髪が傷んでいてキューティクルが開いていると、髪に花粉が付き定着してしまいます。キューティクルが閉じていれば、花粉が付着しても短時間で落ちるため、花粉による影響を受けにくいのです。ところが、キューティクルが開いている髪は、逆立つように開いているため、花粉やホコリなどが付きやすく取れにくくなります。
誤ったヘアケア

髪のダメージだけでなく、誤ったヘアケアによって花粉が髪に付着しやすくなることもあります。
オイルも原因の一つです。
髪にうるおいを与えるため、オイルが配合されたヘアケアアイテムを使っている方も多いでしょう。オイルは髪にツヤを出してくれますが、髪の表面がべたついてしまいます。すると、空気中の花粉やホコリがくっつきやすくなり、花粉による影響を強く受けてしまうのです。
花粉症を悪化させない!ダメージ対策にはヘアケアが重要

「帰宅時に外で花粉をよくはらっているのに、家の中でくしゃみがとまらない」といったお悩みはありませんか。それは、髪に付着した花粉が原因かもしれません。
髪の傷みが気になる方は、普段のケアを見直すことが花粉対策にもつながります。
良質なシャンプーを使う

髪の汚れを落とし、髪に必要なうるおいを与えてくれる質の高いシャンプーを使うようにしましょう。以下の条件を満たすシャンプーがおすすめです。
・アミノ酸系の洗浄成分
・弱酸性
・うるおい成分配合
髪の健康な状態は弱酸性ですが、パーマやカラーで使用する薬剤はアルカリ性です。パーマやカラーを繰り返すと次第に髪もアルカリ性に傾き、ダメージに弱い状態になります。
そこで、シャンプーで髪を弱酸性に戻しすこやかな状態を保てるようにします。また、髪の主成分はタンパク質です。タンパク質を構成するアミノ酸で洗浄することで、ダメージ対策に効果的に働いてくれます。
ダメージを受けている髪は、うるおいが不足しています。例えば、スキンケアアイテムにも使われているヒアルロン酸は、高い保水力があるので髪に適度なうるおいを与えてくれるでしょう。
トリートメントによる保湿

傷んだ髪にうるおいと栄養を与えてくれるトリートメントを活用しましょう。
入浴中に使用する洗い流すトリートメント(インバストリートメント)だけでなく、洗い流さないトリートメント(アウトバストリートメント)も併せて活用することをおすすめします。アウトバストリートメントを使うと、ドライヤーの熱や外部の刺激から髪を保護してくれます。
ただし、オイル配合のトリートメントは、花粉を付きやすくするためおすすめできません。
定期的な頭皮ケアを

髪のダメージを回復するためには、髪が生えてくる土台となる頭皮の健康に気を付けることも大切です。毎日シャンプーをしていても、頭皮の汚れを落としきれていない場合があります。これらの汚れが頭皮に溜まり続けると頭皮の毛穴を塞ぎ、髪のトラブルを引き起こします。
そこで、おすすめしたいのが頭皮パックです。汚れの吸着効果が高いクレイを使ったヘアパックは、毛穴に詰まった汚れをしっかり取り除いてくれるでしょう。
花粉症を悪化させないためにも髪のダメージ対策を
花粉を室内に持ち込まないようにどんなに気を付けていても、髪に花粉が付いたままでは室内でも花粉症の症状が出てしまうでしょう。
自分のキューティクルが開いているかどうかを自分で判断するのは難しいですが、パサつきや指通りである程度判断できます。
花粉症を悪化させないためにも、髪のダメージ対策に力を入れましょう。