成長期の子どもの食事にこだわるべき理由

食品に含まれている栄養素は大きく「タンパク質」「脂質」「ビタミン」「炭水化物」「ミネラル」の5つに分類されます。
これらの栄養素はどれも健全な子どもの成長には欠かせず、満遍なく摂取しなくてはいけません。
しかし、成長期の子どもの食事にこだわらないと、これらに偏りができてしまいます。
その結果、健全な子どもの成長を阻害してしまうかもしれません。
こだわりというのは、それほど難しいものではありません。
子どもの食事においては、偏りがなく栄養バランスを意識したメニューにすることが大切です。
成長期の子どもの食事のこだわるべきポイント

成長期の子どもの食事においてこだわるべきポイントは主に3つあります。
それぞれ具体的な内容について確認していきましょう。
栄養バランスを意識する

先ほども述べたように栄養バランスを意識することは欠かせません。
何をどれくらい摂取すればいいかわからないという方もいるでしょう。
そういった方は、料理のジャンルに偏りがないことに意識してください。
例えば、ご飯やパン類などの主食、野菜やきのこなどの副菜、肉や魚など主菜をバランスよく摂取するだけでも、自然と必要な栄養素を摂取することはできます。
どの食材にどの栄養素が含まれているかを細かくチェックするのは難しいので、最初は色々な品目を食卓に並べるようにしてみましょう。
規則正しい食事が大切

栄養バランスを意識することは重要ですが、規則正しい生活の中で食事すること欠かせません。
必要な栄養を摂取していれば、1日1食でもいいと考える方もいますが、成長期には3食しっかり食べることが求められます。
子どもが成長期にはいると、習い事や部活動などが始まり、生活習慣が不規則になりやすいです。
家族とは少し違う生活リズムになってしまうことも少なくありません。
欠食が起こったり、食生活が乱れたりする可能性が高まるため、今までよりも意識して管理をすることが大切です。
朝食をしっかりと摂取する
3食の中で最も欠食しやすいのは朝食ではないでしょうか。
朝起きるのが遅くなると朝食を食べる余裕がなくなり、欠食に繋がってしまいます。
朝食を摂ることで体内時計がリセットされ、生活リズムが整ったり、1日を精力的に活動していくためのスイッチが入ったりします。
しかし、朝食を抜いてしまうとエネルギー不足になり、1日の活動に大きな悪影響を及ぼしかねません。
学校の授業に身が入らなくなったり、体力がなくなったりする可能性もあるでしょう。
この悪循環が続くのは子どもにとって決して望ましい状態ではありません。
朝食を摂取するだけでも、子どもの健康状態を良好に保ちやすくなります。
抜きがちな朝食ですが、しっかりと摂取するように指導を行ってください。
1日に摂取するべきカロリー量

1日に摂取するべきカロリー量には色々な考え方があります。
性別や年齢、身体活動量によって適切なカロリー量は異なるため、一概にこれだけのカロリーを摂取していれば健康上問題がないということはありません。
しかし、一般的には2,200kcal程度がベストと言われています。
これよりも高すぎると肥満になる可能性が高まり、低いと栄養不足によってパフォーマンスに支障が出てしまうかもしれません。
栄養バランスは重要ですが、カロリー量が十分かどうかも考えるようにしましょう。
子供が激しい運動を継続的に行っているのであれば、さらに多くのカロリーが必要になります。
逆に体育の授業くらいの運動しか行っていないのであれば、2,200kcalも摂取していれば十分と言えるでしょう。
朝昼晩のこだわるべきポイント
朝昼晩の食事ではそれぞれこだわるべきポイントが異なります。どういった点にこだわるべきかについて紹介いたします。
朝食
朝食は糖質だけでなく、タンパク質も摂取することを心がけてください。
朝食は甘いジュースや菓子パンなどで、栄養素が糖質だけに偏りやすくなります。
偏りを避けるために必要な栄養素の1つであるタンパク質も摂取することを心がけましょう。
朝食は朝の活力になる大切な食事です。
朝食を見直すだけで、朝のだるさややる気のなさは改善されるでしょう。
昼食
子どもは昼食を給食で摂取することが多いです。
そのため、昼食に関してはそれほど意識する必要はないでしょう。
しかし、学校が休みの日は各家庭で昼食を用意しなくてはいけないため、その際は給食を参考にすることをおすすめします。
昼食は栄養バランスが優れているのはもちろん、1日の目安となる摂取カロリーの1/3程度に設定されているのもポイントです。
色々な品目が用意されているため、なるべく給食を参考に昼食を作るようにしてください。
夕食
夕食では朝食や昼食で食べきれなかった食品を中心に作ることをおすすめします。
主菜や副菜、主食などのバランスを考えて、足りないところを補うように夕食の献立を考えれば、過度に偏る心配はありません。
夕食はカロリーが多くなりがちです。
もちろん、夕食を質素にする必要はありません。
夕食には子どもの好物や豪華なものを作る家庭がほとんどなのではないでしょうか。
それ自体に問題はありませんが、バランスについては考えなくてはいけません。
カロリーが高すぎたり、バランスが偏っていたりすると、うまく消化できずに翌日の子どものパフォーマンスに支障をきたす可能性もあります。
成長期の子どもの食事には十分注意しよう!

成長期の子どもにどのような食事を与えるかは、今後の成長に大きく関わってきます。
しかし、自分たちで献立を考えるのは難しいという方もいるでしょう。そんな方は和食を参考にしてみてください。
和食は栄養バランスが優れており、色々な品目を食べることができる食事です。
栄養バランスやカロリーなどを考えるのが苦手という方は、和食を中心に食事を組み立てるようにしましょう。


成長期には最も食生活に配慮しなくてはなりません。
しかし、成長期だけではなく、大人になってからも食生活は需要。いくつになっても変わることなく、人の身体を作るのは食事です。
食事のバランスを整えるとよくと言いますが、昔の方々の食生活は、驚くほどにバランスが整っていました。
数個の玄米おにぎりとメザシと漬物。
現代の方々はこれの何がバランスだと思うでしょう。
しかし、東洋医学の観点から見ると、とてもバランスが整っているのです。
東洋医学における栄養の考え方のひとつに陰陽論があります。
陰陽論は、ありとあらゆる食材を陰と陽の2つに分け、食材で陰陽のバランスを上手く取り入れることで健康を保つことができるという概念です。
昔の方々がよく食べていた玄米は、東洋医学の観点では最も陰と陽のバランスが取れた食材です。
わずかな量の玄米を食べ、満たされることを知る。
それが、東洋思想の原点でもある、心身共に健康でいるために必要な“こだわるべきバランスの良い食事”です。
